張萱
鉄線描で唐の貴族生活を描く
張萱(生没年不詳)は京兆(現在の陝西省西安)出身で、唐代の画家である。玄宗皇帝の開元11年(723年)、彼は宮廷の絵画機関で働いた。 彼は貴婦人や馬を含む宮廷の情景を描くことで有名であり、美術史ではやや後代の女性画家・周昉と並んで言及されることが多い。彼の作品は女性の徳行に焦点を当てた伝統的な枠組みから脱却し、春の遠出、雪見、工芸競技など、貴族の生活情景をしばしば描いた。現存する宋代の模写『搗練図』および『虢国夫人遊春図』は、それぞれボストン美術館と遼寧省博物館に所蔵されている。 張萱の描く女性は耳元に赤みがかった陰影が特徴で、子供たちの描写は幼い特徴と生き生きとした表情を組み合わせている。『宣和画譜』には『明皇納涼図』や『搗練図』など彼の作品47点が記録されているが、原本はすべて失われている。 技術的には、彼は細く均一な鉄線描を用い、衣装の文様や色彩構成のデザインは独自性の高い創造性を持っていた。現存する『虢国夫人遊春図』の模本には、宋代の特徴を備えた衣装や馬具が描かれており、これは唐代の原作の忠実な複製ではなく、宋代の模倣作であることを示唆している。