苔虫 X
1885-1890
フレデリック・マッコイの『Polyzoa X』は、伝統的な自然研究というよりも、むしろ微細な異星人の都市の設計図のように見えます。19世紀後半に作成されたこの科学図版は、コケムシ類の複雑な世界を解き明かしています。コケムシ類は、苔に似た群集を形成する微小な水生動物です。詳細なスケッチは、単純な輪郭から、ページから飛び出してくるような濃厚な陰影を施した建築的な描画まで、個々の住居のハチの巣のような構造を明らかにしています。これは、ヴィクトリア朝の科学者たちが、ほぼ強迫観念的な精度で、自然界の目に見えない微細な隅々を入念に地図化していた様子を垣間見させる、魅力的なものです。
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